続・イクジイの区議会傍聴記

11月29日(水)に杉並区議会で開催された総務財政委員会を傍聴した。
高円寺中学をめぐる杉並区の姿勢。
杉並区の行政は区民に向き合うものとなっているのだろうか?


高円寺小中一貫校の開設遅れの元凶は何かについて議論があった。
杉並区も教育委員会もスラップ訴訟の仮処分決定に力を得て、住民の工事妨害が100%の原因だと断言したが、それに対して本当にそうだろうか、悪天候や建築許可の遅れも関係なしとは言えないのでは、と疑念を抱いた。
仮処分決定にしても、この国の司法がもはや壊れていることを考えると信頼に足るものではないが、何よりも施主である杉並区が、Tax Payer(納税者)である住民を業者が訴追することを容認すること自体が異常である(むしろ積極的に支持したのかもしれない)。
育ジイ自身も高円寺中学での区当局と反対住民との会議に参加したが、その時点ですでに区側は大きな変更を受け入れないとの頑なな姿勢を示していたし、区は反対住民の度重なる話し合い要請に応えず、業者任せで工事を強行に開始しようとしたから抗議行動が始まったのだ。
11/29の委員会での話によれば、現場での抗議行動もスラップ訴訟により4月には中止されたにもかかわらず、工事は約1か月後のGW明けに再開されたとのこと。もし工事妨害が今般の開設遅延だと断定するのなら、5月の時点ですでに1年の遅延が確定的だったはずだ。 
それなのに何故今頃になって「工事妨害により学校開設を1年遅延」を広報したのか。オリンピックの影響で建物完成検査が遅れたためなど、学校遅延の主因は業者の受注過多が問題で、区側も能力を精査せずに発注した責任から、問題を反対住民に転化したのではないか。 
善良な市民が、区側が対話に応じないためにやむにやまれず起こした抗議行動を、スラップ訴訟まで受け、仮処分決定までされたことで受けた精神的苦痛を、われわれ区民のみならず区長や行政当事者は思いやるべきである。
今日、行政は国も都もそして杉並区までもが憲法や自治基本条例を無視したワンマン首長の独断的運営でおかしくなっている。 
市民はそんな政治状況に顔を背け、投票行動にも関心が持てなくなっているのだ。杉並を愛せなくなった人、信頼できない人が増えたからふるさと納税で住民税が流出したのだ。
二つの異なる会派が「これ以上の混乱と分断を生まぬよう、損害賠償をしないよう」求めたが、区側はこの要請を受け止めるべきだ。さらには遅延の住民説明会もする意思も必要もないと言い切り、住民へはチラシによる説明で済ますという。
この討議の最後で副区長が、当該地域の容積率からすればもっと高い建物が建てられるのを反対住民の意向を入れて低くしてやったような言い方をし、平成21年以来100回以上の説明会、懇談会をやったのだから、これ以上話し合いの余地はないと発言したことに違和感を覚えた。 
小中一貫・一体型の当事者への具体的説明はそんなに前から行われてはいないようだし、70%以上が反対したパブコメも無視して、近隣住民への丁寧な説明と合意を得ることをないがしろにし、更にはスラップ裁判の被告にしてしまった非を区長以下区幹部は謝罪すべきである。
文科省の学校統廃合政策を助成金欲しさに、文科省出向者まで受け入れて丸のみする姿勢が、区民の合意形成を無視した強権的な区政を生んでいるのではないか。 
中高一貫校ならまだしも、6歳から15歳までの9学年が同じ校舎、共通の校庭で遊び、運動させる無理を、私は自分の子供や孫にやらせたくない。(終)(2017.11.29)