1月21日に開催された「考える会」主催イベント《保育の質》は、垣内国光明星大学教授をお迎えし、さらには金馬国晴横浜国立大学教授の特別参加もあり、53名の方々による熱心な討論が行われました。
なんと14名の子どもたちの〝参加〟もあって、会場、託児所は熱気に溢れました。
特筆すべきことに、遠路群馬県大泉町から総勢13名の保育関係者もまたご出席くださいました。
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以下は、当日参加された方々がアンケートにお答えくださったものです。その中から一部を匿名形式でご紹介させていただきます。
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▼杉並は都内の自治体ではいち早く区政の市場化、つまり区の業務、サービスの民間委託等を推進してきたと聞きました。すでに図書館は指定管理者が運営、老人福祉施設も次々と民間が参入しています。競争原理が働けばサービス向上になる。その虚実を明らかにして、保育を企業のもうけに使わせてはいけないと思います。
▼まだまだ区民、保護者が知らない(であろう)ことがわかりました。選定委員会をめぐる選考過程や議論を知らされるだけでも、民営化を阻む力になると思います。区はやりたい放題。この実態を知らせないとまともな保育行政に戻せない。
▼今の区政は区民の痛み、子どもの健やかに育つ権利、保護者の権利に目を向けていません。こうした区政のもとで、職員は今こそ区政の使命を実現するために、考え行動する職員集団として区民に向けてメッセージを発信してほしいです。署名、集会など、自ら提起して立ち上がる時でしょう。(主婦・杉並区大宮)
▼垣内先生から「中野はひどい」というお話があった中野区民です。元公立幼稚園教諭です。保育どころではないレベルでたくさんの問題があり、杉並区も方向性は近いのかな?と注目しています。今日はとてもいいお話が聞けて勉強になりました。twitter、注目していきます。応援しています。(元公立幼稚園教諭・中野区)
▼杉並の保育問題で関心のあること ⇒待機児童の解消、民間委託、保育士の待遇改善
▼今後の集会で話し合いたいこと、企画してほしいこと ⇒点数40点未満の世帯でも良質な保育を受給できるためにはどうすれば良いか?
▼公立保育園が保育の質の「防波堤」となっており、それを民営化することは「防波堤」を破壊することだと理解しました。ただ、点数40点未満で、いわば保育の負け組になってしまっている世帯はどうすれば良いか? そのようなことも話し合いたいと思います。(会社員・杉並区成田東)
▼民営化問題を改めて考えてみて……。公立保育士も、受託した保育士も、保護者も、子ども自身も、民営化してだれも幸せじゃない。だれのための民営化なのか⁈ 我が子たちのことを想うと胸が痛くなります。(ママ・居住地不詳)
▼昨年10園ふやすことが発表されていたのに、あけてみたら19園の許可保育園になっていました。保育課の人も知らない状況は、杉並区は公私立園長会で保育部会があり、公私立園長会では共有しながら、杉並の保育をまもろうとしているのは事実です。
▼新保育方針・・・子どもたちをどこへむかわせようとしているのか。
▼私たちは杉並区の保育をまもりたいとおもってます。それは公立をめざしてきた杉並区の歴史ある15園のねがいです。そして、企業園の園長、保育士がくるしんでいるのも事実です。(保育園園長・杉並区松ノ木)
▼杉並の保育問題で関心のあること ⇒今後も民営化を進めるという方針。公立保育園、公立保育士が減っていくという問題。杉並全体の保育力の低下による、杉並の子どもたちの人間力の低下。
▼今後の集会で話し合いたいこと、企画してほしいこと ⇒問題意識の持ち方。民営化に問題があるのかどうかも含め、問題意識を広く持ってもらう方法について、考えていきたいと思います。
▼先生のお話を聞くと、自分の経験をふまえて、腹立ち以外何も感じません。あまりに頭にくるので、私の楽観スイッチが入り、「あと4年だしな」と思ってしまいました。それでも、今のままではいいはずがなく……できるだけのことをしたいです。(ママ・杉並区上井草)
▼公務員という立場でもできることがあると思えて、明るい気持ちになりました。また、長く勤務している中で、胸をはれるように、保育士として誠実にやっていきたいと思いました。(保育士・居住地不詳)
▼今後の杉並の保育園のゆくえや活動をしりたいです。
▼公務員という町側の人間という意識でどう向き合っていくか、わからなかったものが、垣内先生の話をきいて、前向きになれた。自分たちのやっている保育が、間違っていないんだと心強く思った。(保育関係者・群馬県大泉町)