報告=12.3「杉並の保育の質」意見交流会

「杉並の保育の質」意見交流会には37名の方々がご参加くださいました。

子どもを預けている保護者、保育士、保育園園長、保育施設運営者、保育園父母会会長、杉並に転居予定のママ、建築家、弁護士等々、保育に関心のある人々が様々な立場から活発な意見交換を行い、あっという間の2時間半でした。

具体的には、保育園はどう選べばよいのか/区は待機児童解消を最優先するあまり、応募基準を緩めて相応しくない事業者の進出を許してはいないのか/財政負担減のための区立保育園の民営化は「保育の質」の低下を引き起こしていないか/民営化対象の区立保育園における進め方の粗雑さ、強引さが生んでいる問題点、等々が提示され話し合いました。

杉並区は昨年の緊急事態宣言発表以降、地元住民との十分な合意形成もないままに公園を用地化して認可保育園設置を強行したり、区立保育園の民営化においても実施ありきの姿勢で、当該保育園の保護者とのコミュニケーションに丁寧な対応を欠いて、多くの軋轢を生んでいます。

また新たに設置された保育園やすでに民営化された保育園においては、園長やナース、保育士の同時多数離職問題や、経験の浅い保育士の保護者への挨拶・報告・子どもの叱り方問題(体罰)が起きており、われわれ大人は子どもたちのためにどんなフォローをすべきか考えなくてはいけない時に来ています。

本日の集まりでは、先ずは入園できるかどうかが問題で、選り好みなんかしていられないという声もありましたが、待機児童ゼロの為に「保育の質」を犠牲にしたのでは子どもたちの将来に大きな禍根を残すことになります。

来月21日の「杉並の保育の質」第2弾では、保育問題の第一人者・垣内国光先生(明星大学教授)を交えて、今回十分に議論が尽くせなかったテーマ「子どもの権利に配慮した、子ども中心の保育はどうあるべきか」についてミニ・タウンミーティング的な集会を企画していますので、どうか皆さまお誘いあわせのうえご参加下さい(90名収容、託児サービス有り)。